よく使うJavaのメソッド一覧【サンプルコード有り】

Javaでのプログラミングにおいて、String、Aray List、HashMap、Mathクラスは非常に頻繁に使用されます。
これらのクラスには、コーディングを効率化するための便利なメソッドがたくさんあります。

今回の記事では、それぞれのクラスからよく使うメソッドの使い方をサンプルコードと共に解説します。

Javaの学習方法についてはnoteで詳しく解説しています。そちらも見て頂けると嬉しいです。

目次

Stringクラスのメソッド

concat() – 二つの文字列を結合

concat()メソッドはユーザーの名前や住所など、複数の文字列を一つにまとめるときによく使用されます。

例えば、苗字と名前をフルネームに結合する際に使います。

Java
String firstName = "Taro";
String lastName = "Yamada";
String fullName = firstName.concat(" ").concat(lastName);
System.out.println(fullName); // Taro Yamada

上の例ではfirstNameの後に空文字を結合、その後lastNameを結合しています。

startsWith() – 文字列が特定の文字列で始まるかをチェック

startsWith()はファイルの拡張子の検査、特定のプロトコルで始まるURLの検証など、文字列が特定のパターンで始まるかどうかを確認する場合に使います。

Java
String filename = "report.pdf";
if (filename.startsWith("report")) {
    System.out.println("This is a report file.");
}

上の例ではfilenameがreportという文字列から始まっている場合メッセージを表示しています。
大学などのレポートでファイル名が指定されているのは、このようなメソッドを使ってレポートを提出しているか判断していることが多いからです。

endsWith() – 文字列が特定の文字列で終わるかをチェック

endsWith()ファイルの拡張子をチェックする場合や、特定の語尾を持つ単語を検索する場合などに使います。
例えば、メールアドレスが特定のドメインで終わっているかを確認する際に便利です。

Java
String email = "user@example.com";
if (email.endsWith("@example.com")) {
    System.out.println("This is an email from example.com.");
}

特定のドメインからの受信を拒否する場合などにも使えます。

trim() – 文字列の前後の空白を削除

trim()ユーザー入力を処理する際に、フォームから送信されたデータの前後にある不要な空白を削除するために使用します。これにより、誤って入力された空白が原因でのデータの不一致を防ぐことができます。

Java
String userInput = "  some input  ";
String sanitizedInput = userInput.trim();
System.out.println(sanitizedInput); // "some input"

文字列の一致を確かめる場合、空白(空文字)はとても邪魔です。
“abc”と” abc”は別の文字列と認識されてしまいます

なのでこのtrim()メソッドを利用して、入力したつもりのない空文字を削除してバグを防ぎます

split() – 文字列を特定の区切りで分割

split()はCSVデータの解析、スペースや改行で区切られたログファイルの解析など、特定の区切り文字に基づいて文字列を複数の部分に分割する必要がある場合に使用します。

Java
String data = "apple,banana,cherry";
String[] items = data.split(",");
for (String item : items) {
    System.out.println(item);
}
// apple
// banana
// cherry

これは「,」で単語を区切って、それぞれを別の配列に格納したりなど様々な用途で用いることができます。

今回紹介したStringクラスのメソッドの中でも一番使うことが多いメソッドだと思います。

ArrayListクラスのメソッド

add() – 要素を追加

add()ArrayListに新しい要素を追加する際に使用します。
例えば、ユーザーからの入力を受け取ってリストに追加したり、初期データセットを構築する際に使います。

Java
ArrayList<String> shoppingList = new ArrayList<>();
shoppingList.add("Milk");
shoppingList.add("Bread");
shoppingList.add("Eggs");
System.out.println(shoppingList); // [Milk, Bread, Eggs]

上の例では作成したArrayListに初期値として3つの要素を追加しています。
ArrayListを使用するときに、要素を追加しないことはないと思うので絶対に使うメソッドとして考えて良いです。

get() – 指定された位置の要素を取得

get()リストから特定の位置にある要素を取得する際に使用します。
例えば、ユーザーが選択した項目の詳細を表示する場合などに使われます。

Java
ArrayList<String> shoppingList = new ArrayList<>();
shoppingList.add("Milk");
shoppingList.add("Bread");
shoppingList.add("Eggs");
String item = shoppingList.get(1); // 2番目の要素を取得
System.out.println(item); // Bread

ArrayListはインデックスが0から始まるためget(1)とすると二番目の要素が取得されます。

remove() – 要素を削除

remove()リストから要素を削除する際に使用します。
ユーザーがリストからアイテムを削除したいときや、条件に基づいてリストをフィルタリングする際に便利です。

Java
ArrayList<String> shoppingList = new ArrayList<>();
shoppingList.add("Milk");
shoppingList.add("Bread");
shoppingList.add("Eggs");
shoppingList.remove("Bread"); // "Bread" を削除
System.out.println(shoppingList); // [Milk, Eggs]

このメソッドもgetと同様よく使いますが、単純なので覚えやすいと思います。

size() – リストのサイズを取得

size()はリストの長さ、つまり要素の数を取得する際に使用します。
例えば、ループでリストの全要素を処理する場合や、リストが空かどうかをチェックする際に使います。

Java
ArrayList<String> shoppingList = new ArrayList<>();
shoppingList.add("Milk");
shoppingList.add("Bread");
shoppingList.add("Eggs");
int count = shoppingList.size();
System.out.println(count); // 3

これはかなりよく使います。for文でリストの要素数分何かの処理をする場合など、このメソッドを使うことで簡単に要素数を取得できるので便利です。

clear() – リストの全要素を削除

clear()リストから全ての要素を削除し、空のリストにする際に使用します。
例:ユーザーがフォームのリセットボタンを押した時や、新しいデータセットでリストを再利用する前。

Java
ArrayList<String> shoppingList = new ArrayList<>();
shoppingList.add("Milk");
shoppingList.add("Bread");
shoppingList.add("Eggs");
shoppingList.clear(); // リストをクリア
System.out.println(shoppingList); // []

リストの要素は全て消したいけど、用意したリスト自体は消したくないというときに使います。

HashMapクラスのメソッド

put() – 要素を追加

put()Hash Mapはキーとマップを使用してデータを管理します。
キーとバリューのペアを追加しなければHashMapは使えないので、このput()メソッドは必須です。

Java
HashMap<String, Integer> userAges = new HashMap<>();
userAges.put("Alice", 25);
userAges.put("Bob", 30);
userAges.put("Charlie", 35);
System.out.println(userAges); // {Alice=25, Bob=30, Charlie=35}

get() – キーに対応する値を取得

get()メソッドキーに対応するバリューを取得する時に使います。

Java
HashMap<String, Integer> userAges = new HashMap<>();
userAges.put("Alice", 25);
int age = userAges.get("Alice");
System.out.println(age); // 25

上の例では、名前をキーで年齢をバリューとしたHashMapにAlice, 25をputにより追加し、get()メソッドにaliceを指定して得たバリューをageという変数に代入しています。

remove() – 要素を削除

remove()は、特定のキーを持つ要素をHashMapから削除する際に使用します。

Java
HashMap<String, Integer> userAges = new HashMap<>();
userAges.put("Alice", 25);
userAges.remove("Alice");
System.out.println(userAges); // {}

containsKey() – 特定のキーが含まれているかをチェック

containsKey()は、HashMapに特定のキーが存在するかどうかを確認する際に使用します。
ユーザーが存在するかをチェックする、設定が定義されているかを確認するなどの場合に使われます。

Java
HashMap<String, Integer> userAges = new HashMap<>();
userAges.put("Alice", 25);
boolean hasAlice = userAges.containsKey("Alice");
System.out.println(hasAlice); // true

containKey()メソッドの返り値はtrueまたはfalseです。
特定のキーが含まれているとtrue、含まれていなければfalseが返ってきます。

keySet() – 全てのキーをセットとして取得

keySet()は、HashMap内の全てのキーを取得する際に使用します。
これにより、HashMap内の全データに対してループ処理を行うことができます。

Java
HashMap<String, Integer> userAges = new HashMap<>();
userAges.put("Alice", 25);
userAges.put("Bob", 30);
Set<String> userNames = userAges.keySet();
for (String userName : userNames) {
    System.out.println(userName);
}
// Alice
// Bob

keySet()メソッドでキーを全部取得し、これら全てに対して処理を行うことができます。

Mathクラスのメソッド

abs() – 絶対値を取得

abs()は、数値の絶対値を求める際に使用します。
距離の計算や価格の変動など、計算において絶対値を使うことは多いのでこのメソッドも知っておくと便利です。

Java
int negative = -10;
int absolute = Math.abs(negative);
System.out.println(absolute); // 10

pow() – 累乗の計算

pow()は、ある数値の累乗を計算する際に使用します。科学の分野などで計算を用いるときに累乗は必須です。
覚えておかなければいけないかと言われると微妙ですが、科学の分野に携わる人は覚えておいて損はないです。

Java
double base = 2;
double exponent = 3;
double result = Math.pow(base, exponent);
System.out.println(result); // 8.0

max() – 最大値を取得

max()二つの数値のうち大きい方を返すメソッドで、最大値を求める必要があるあらゆる計算に使用されます。
例えば、スコアの最高点、測定値の最大値、配列やリストの中の最大値を見つける際などです。

Java
int a = 10;
int b = 20;
int max = Math.max(a, b);
System.out.println(max); // 20

同じようにmin()メソッドを利用すれば最小値を求めることができます。

Java
int a = 10;
int b = 20;
int min = Math.min(a, b);
System.out.println(min); // 10

メソッド一覧表

スクロールできます
クラスメソッド内容
Stringクラスconcat()二つの文字列を結合
startsWith()文字列が特定の文字列で始まるかをチェック
endsWith()文字列が特定の文字列で終わるかをチェック
trim()文字列の前後の空白を削除
split()文字列を特定の区切りで分割
ArrayListクラスadd()要素を追加
get()指定された位置の要素を取得
remove()要素を削除
size()リストのサイズを取得
clear()リストの全要素を削除
HashMapクラスput()要素を追加
get()キーに対応する値を取得
remove()要素を削除
containsKey()特定のキーが含まれているかをチェック
keySet()全てのキーをセットとして取得
Mathクラスabs()絶対値を取得
pow()累乗の計算
max() 最大値を取得
min()最小値を取得
クラスを押すとページ内の該当部分に飛ぶことができます

まとめ

今回はJavaでよく使われるメソッドをサンプルコード付きでまとめて解説しました。

まず初めに覚えるのにも、忘れてしまったときの確認にも役立つと思います。

当サイトでは他にもJavaの記事を公開しているのでそちらも見て頂けると嬉しいです!!

Java以外にも様々なプログラミング言語の情報や競技プログラミングについての記事もあるのでご覧ください。

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tenjiprogramming
20代エンジニア。
メインで使用している言語はJava/JavaScript/TyoeScript/react/C言語
AWSなどクラウド周りも経験あり。
楽しいをモットーに記事を書いています。
Noteではサンプルコード付きのゲームの作り方など様々な内容を公開しています。
そちらも是非ご覧ください!
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