C言語講座シリーズでは全10回でC言語の基礎を学びます。全10回の流れは次の通りです。
- 第一回 : C言語の概要と環境構築
- 第二回 : 基本的な構文とデータ型
- 第三回 : 制御構文
- 第四回 : 関数とスコープ
- 第五回 : ポインタとメモリ管理
- 第六回 : 構造体とユニオン
- 第七回 : ファイル入出力
- 第八回 : 動的メモリ管理とポインタの応用
- 第九回 : C言語のライブラリ
- 第十回 : 実践的プログラミングとデバッグ
基本的にこのシリーズは全くのプログラミング初心者向けではありません。しかし第二回、第三回で基本的な構文は説明するので安心してください。
逆にこの辺りはもうわかってるという方もいると思うのでそういう時は必要な部分だけ見るで大丈夫です!
では早速第一回の内容に入っていきましょう。
C言語とは
ここではC言語について概要を説明します。まだプログラミングそのものには入らないので興味がない方は飛ばしても大丈夫です。
C言語は1972年に開発されたプログラミング言語でポインタやメモリ管理など低レベルの操作が可能です。
そのためプログラマは高度な制御ができるためOSや組み込みシステムなどの開発に今でも広く利用されています。
UNIX系のOSのほとんどはC言語で書かれており、Windowsの初期のバージョンも大部分がC言語で開発されています。
ポインタやメモリ確保など学習が難しく苦手に思う人が多いC言語ですが、身近なところでもよく使われているので基本的な内容は理解しておきましょう!
C言語の開発環境 ~Windows~
WindowsでのC言語環境構築にはMinGWを使用します。MinGW(Minimalist GNU for Windows)はWindowsでGNUツールチェーンを使用する簡単で代表的なツールです。
MinGWはコンパイラであるGCCも含むのでC言語の開発環境を簡単に作成することができます。
MinGWのインストール
まずはMinGWのインストールを行いましょう。MinGWは32bitで動くものです。今は64bitのコンピュータを使用している人が多いと思うので64bitで使うMinGW-w64について説明します。
まずはMinGW-w64に飛んでください。
①左側にあるDownloadsを選択してください。
②表示されたリストの中から「MingW-W64-builds」を選択します。
③「GitHub」をクリックします。
④適切なバージョンを選択します。今回は四角で囲んでいるものを選択しました。
クリックするとダウンロードが開始します。7z形式でダウンロードされるので7zipなどで展開してください。
展開するだけでインストール自体は完了です。
環境変数の設定
先ほどインストールした中にbinフォルダがあると思います。binの中にあるgcc.exeを使用しますが毎回このファイルをダブルクリックなどして起動するのは流石に面倒です。
なので環境変数を設定してコマンドで実行できるように設定しましょう。
環境変数の設定方法はシステムの環境変数にインストールしたMinGWのbinディレクトリ(例えば、C:\MinGW\bin)を追加するだけです。
追加した後PCを再起動するとコマンドラインからgccを実行できます。確認方法はコマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。
gcc -v
gccのバージョンが表示されればOKです。
Cプログラムのコンパイルと実行
先ほどの手順まででC言語の開発環境は構築できています。なので練習で簡単なプログラムをコンパイルして実行してみましょう。
C言語の文法自体はわからなくても大丈夫です!
まずはC言語の開発をするためのフォルダを作成します。名前はなんでも大丈夫です。
そのフォルダにC言語のソースコードを置きましょう。今回はtest.cとします。
test.cの中には以下のコードをコピペしてください。
#include <stdio.h>
main() {
printf("hello,world¥n");
}
ソースコードの準備ができたらコマンドプロンプトを開きます。cdコマンドで作成したフォルダに移動して次のコマンドを実行します。
gcc test.c -o test
上記コマンドでコンパイルが実行されます。
実行できたら次のコマンドでプログラムを実行します。
test.exe
コンソールにhello,worldと出力されたら成功です。
コンパイルと実行のコマンドはこれからも使うので覚えておきましょう。
C言語の開発環境構築 ~Mac~
Mac OSでのC言語開発は「Xcode」を使用します。
XcodeはAppleによって開発されたIDE(統合開発環境)でMac OSやiOSのアプリ開発によく使われます。
C言語の開発も効率よく行うことができます。
Xcodeのダウンロード
MacでApple Storeにアクセスし「Xcode」と検索します。
(下記画像のアプリです。私はダウンロードしているので「開く」になっています)
ダウンロードが完了したらそのままインストールに進みましょう。画面の指示に従って進めてください。
コマンドラインツールのインストール
まずはプログラムのビルドと実行を可能にするためにコマンドラインツールをインストールします。
ターミナルを開きかのコマンドでインストールしてください。
xcode-select --install
プログラムの実行
準備が完了したのでテストプログラムを作成して実行してみましょう。
① Xcodeを開き「Create a new Xcode project」を選択する
② 「macOS」セクションから「Command Line Tool」を選択し、次に進む。
③ プロジェクトの設定
プロジェクトを設定しましょう。言語を「C」にする部分以外はなんでも大丈夫です。
Nextを押すとプロジェクトを作成する場所を選択する画面になりますが自分が管理しやすい場所に作成してください。
どこに作っても問題はありません!
④ プログラムの実行
プロジェクトを作成したらmainにサンプルプログラムが記述されているはずです。
Hello,Worldを出力するプログラムなのでこのまま実行してみましょう。
⌘+Bでビルドを実行します。画面上に「Build Success」と出ればOKです。
⌘+Rでプログラムを実行します。コンソールに以下のように出力されればOKです。
⌘+Rでビルドの実行もされるので、ビルドだけ行いたい場合以外は⌘+RでOKです。
まとめとお知らせ
今回はC言語の概要とWindow,Mac OSそれぞれでの開発環境構築を説明しました。次回からはC言語の文法について入っていくので楽しみにしていてください!
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第二回はこちら↓
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